【第87話】 北陸で思いっきりすべったお話

 11月20日、金沢大学の吉崎智一教授にご招聘頂き、『第25回北陸耳鼻咽喉科漢方研究会』で「耳鼻咽喉科領域における漢方医学の新しい臨床応用の開発」と題して、講演してきました。

こういう真面目な講演であっても「お笑い」の要素を忘れないのが大阪人たる所以ですが、今回「つかみ」が見事にすべってしまいました。「頭頸部外科医から漢方耳鼻科医への転身」をテーマに、頭頸部外科医として大阪府中津済生会病院で大活躍していた頃の写真を冒頭にスライド3枚で提示したのです。

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2005年の日本鼻科学会で、今回座長の藤枝教授をはじめ、重鎮の先生方と一緒に写っている懐かしい写真や鼻の手術で有名な鴻先生との一枚、金沢出身で四国がんセンターの部長として大活躍中の門田先生との一枚、それにここでは呈示できない秘蔵写真数枚などを駆使して、冒頭から一気に聴衆の心をつかみに行ったのですが、まったく手応えがありませんでした。

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『十月亭』での会食の席において、講演が上手なことでも有名な藤枝教授から、「冒頭から笑いを取りに行くのは北陸では禁忌だよ。あぁ寒かったぁ!」と諭されました。しかし吉崎教授から「いやいや、声を出して笑う人は少なかったですが、結構にんまりしていましたよ。北陸人はみな奥ゆかしいので大めに見てやってください」となぐさめて頂きました。

「竹葉」「手取川」「上喜元」と美味しい日本酒を次々に頂き、その夜は上機嫌だった私ですが、やっぱり笑いがとれなかったのは悔しいので、皆さんのご意見も伺いたく、ブログに書きました。