【第78話】 額帯鏡

 額帯鏡は耳鼻咽喉科医にとって最も重要な装備のひとつです。前面にある凹面鏡により電球の明かりを反射して診たい部分にあて、鏡の中心にあいた孔から観察します。どんな耳鼻咽喉科医も、最初はこれを使いこなすのに四苦八苦するという道を必ず通ってきました。明かりを深部にまで届けることが出来るため、重宝されて来ましたが、左目だけが疲れる、診察の効率の良さに欠けるなどの欠点もあり、最近では額帯鏡を使わずに電気式のヘッドライトを愛用する先生方が増えてきました。
ちなみに私の写真をライカで撮って下さったのは、ブログ第76話でご紹介した上野和寿先生です。

富山大学診察室・笑顔

というわけで、私もある電気額帯鏡を愛用しているのですが、おでこに当たる部分のクッションが劣化して来て困っていました。そこで、家内が今春、キルト生地のそれを試作してくれました。ミッキーの絵が評判を呼ぶかと思いきや、意外に患者さんからの反応は薄くがっかりしました。これも傷んできて困っていたところ、看護師の土井さんが新しいものを作ってくれました。なんと、リバーシブルです。裁縫が得意という土井さんの作品は完成度も高く、フィット感抜群です。もしも希望の先生がいらっしゃれば販売したいぐらいの良品です(笑)。

ミッキー表裏

診察時に身に着けているもののひとつに腕時計があります。もっぱらGショックを愛用しているのですが、平成13年頃から使っていたものの上部のゴムが今年の3月29日に引きちぎれてしまいました。
外来や病棟で、いつも左腕につけて働いていたわけで、本当に愛着があり、まさにショックですが、
修理不能であったので、新たに購入したものを現在使っています。これも気づく患者さんは全くいらっしゃいませんが、一応報告しておきます。

Gショック新・Gショック