【第72話】 院長の初体験

6月18日、水曜日の夕刻、突然家内から、「寝不足で体調が優れないので、今夜は外食で済ませたいの。井原さんも誘うから。」と告げられました。私の脳裏には、最近お気に入りの深沢本町の「つるや」さんが浮かんだのですが、家内が前から気になっていた大塚町の「ピソラ」を既に予約しているとのこと。4月のオープン以来、行列が出来ているのを何度も目撃していたので、あっさり同意しました。午後の診察が20時前に終わり、さあ出かけようとすると、家内がもたもたして、なかなか出発出来ません。待たされて、ちょっといらっとしながら、お店に到着しました。すると、なんと・・・
可愛い店員さんに、「お席にご案内します」と連れて行かれた先には、スタッフの顔がチラホラ・・いや、全員いるじゃないか・・・「院長、お誕生日、おめでとうございま~す」そう、人生初めての『サプライズ・パーティー』を喰らってしまったのです。さっきまで一緒に働いていた午後のスタッフも勢揃い、本当にびっくりです。

目がまんまるになっている私の顔に大喜びのスタッフのみならず、他のお客さんまでも、状況を察知して、にやにやしているし、本当にこっぱずかしいやら、嬉しいやら、思わず「おまえたち~」と二度もつぶやいてしまいました。しかも、私の大好きなパスタが次々と運ばれて来て、またまたびっくりです。段取りが悪くならないように配慮して、あらかじめ料理を注文してくれていたのでした。それにしても、みんな、いつにも増して笑顔です。

そして、食後は、嫌な予感が的中し、花火パチパチつきのケーキとともに、お店のスタッフがずらりと並んでの「ハピバースデー」の大合唱です。しかし、ここは恥ずかしがらずに開き直って、みなさんに向かって万歳のポーズでお応えしました。

いやはや、しかし、本当に嬉しい嬉しい初体験でした。