なにわ漢方の風雲児であり、耳鼻科漢方界の革命家たらん今中院長は初春から大忙しでした。
金沢医科大学医学部・腫瘍内科学・元雄良治教授が主宰されている『厚生労働科学研究費補助金による「統合医療としての漢方医学の研究」の遂行のための検討会(2月10日)』に出張の要請を受け、石川県・金沢市に向かいました。しかも、前日は中医学の大家・安井廣迪先生や山口英明先生(ブログ第20話)とともに、金沢大学医薬保健研究域薬学系・御影雅幸教授が会長を務められる第30回和漢医薬学会学術大会(平成25年8月31日-9月1日)における「漢方ソムリエ」プロジェクトのための極秘会談に参加させて頂いたのです。
お食事会は、あの美人の小川恵子先生(ブログ第23話)が御推薦された隠れ家割烹・旬菜焼・『はざま』 で
行われました。インパクトファクターの高い元雄教授や御影教授に佐々木陽平准教授、頭脳明晰な内田隆一先生など偉い先生方を前にして緊張のあまり、ご馳走がのどを通らない状態でした。そのうえ、ご列席の小川先生ご夫妻に案内して頂き、『ビストロ高柳』 を贅沢にもワインバーとして使うという二次会にもお邪魔しました。
さて、その翌日は、5時間もの長時間に及ぶ高尚かつハイテク機器を駆使した会議があり、くたくたになって帰りました。
そして翌週は、第11回・東海耳鼻咽喉科漢方研究会の教育講演60分を担当すべく名古屋へ向かいました。
土曜日、新幹線の中で、患者さんのMさんにもらったバレンタインのベルギーチョコをランチの代わりに食べました。あまりの美味しさにびっくりしました。その日は、恐れ多くも名古屋駅真上のマリオットアソシアホテルに泊めて頂きました。写真はロビーの見事な雛飾りと部屋(31階)からの展望です。
私の講演の演題名は、「公開!今中流・漢方実践術」~どこまで証をとる必要があるのでShow~です。
「漢方薬を効かせるためには、東洋医学的診察を行い、『証』を決定する必要があります。耳鼻咽喉科医といえども、漢方を使う以上、『証』をとることを躊躇してはいけないと考えます。現代に生きる耳鼻咽喉科専門医である私は、西洋医学的な診断も利用しつつ、日本漢方の『方証相対』と中医学の『弁証論治』という手法を適材適所に取り入れ、画期的な診療体系を構築したのです。『めまいに対する苓桂朮甘湯活用術』を皮切りに、『耳鳴に対する随証治療』、『花粉症に対する治療戦略』、『副鼻腔炎に対する辛夷清肺湯活用術』、『乳幼児、小児への服薬指導の重要性』、『最新・ハイブリッド治療』まで、実践的な内容を惜しげもなくご披露致します」という内容でしたが、用意した107枚のスライドのうち53枚をお話したら60分の持ち時間を使い尽くしてしまっていました(汗)。しかし、おかげさまで、大好評を博しました。いや、むしろ「もっと聞きたいだがや」と思わせてしまったかも知れません。全スライドを掲載したレジュメと参考資料を残して帰って来ました。
この研究会の前日は、座長を務めて下さった藤田保健衛生大学・耳鼻咽喉科・内藤健晴教授に天然氷見寒ブリなど富山湾の冬の食材を『きときと』 でご馳走して頂きました。喉頭領域の権威である内藤教授は、ダンディな風貌ながらラグビー部のご出身であり、この素敵な笑顔で楽しいお話の数々を気さくにお聞かせ下さいました。おまけにお土産まで頂きました。めちゃくちゃ美味しかったです。
さらに研究会当日、私の労をねぎらって、当番世話人である愛知医科大学・耳鼻咽喉科・植田広海教授が吉崎教授とご自身の教室員の先生方とのお食事会に誘って下さいました。植田教授はバレーボール部のご出身だけに会話のトスを上手におあげ下さり、実に話題豊富な楽しい会となり、図らずも二日連続で大変なご馳走を頂いてしまいました。同席した同級生の内田育恵先生(ブログ第21話)が写真を撮ってくれました。怖そうな風貌ながら、実はお茶目で可愛い金沢大学・耳鼻咽喉科・吉崎智一教授にもこうして当院ブログに再登場(第23話参照)して頂くことになりました。
愛知医科大学の小川徹也特任教授から翌日メールが届き、「御講演は大変内容の深いものであり、多くの学びを頂きました。」との有難いお言葉を頂きました。さらに、藤田保健衛生大学の中田誠一准教授からは「ホームページ見ましたよ。 空手家ですか・・・なるほど。空手家で耳鼻科と言えば、浜松で開業した名倉先生を思い出します。先生と似た目を持ってますよね。『良いものは良い、悪いものは悪い。そこんところ、しっかり筋目をつけようじゃないか!』というような感じで。そこが原動力なのですね。まぁパワフルさは以前在籍していた名大・頭頸部の藤本保志先生とも通じるような感じですかね。そう言えば藤本君(ちなみにラグビー部出身)も、似たような目をしていたなあ。」と、最大の賛辞をメールで頂きました。かつて学会場で拝見した藤本保志先生は、演者の発表が終わったら、すでに質問用のマイクの前で立って待っているようなしゃきしゃきしたお方でしたから、格が違います。しかし、嬉しいお言葉です。これまた元・ラグビー部の中田先生とは今後もスクラムを組ませて頂くことになりました。耳鼻咽喉科領域の漢方ではトライを連発したいと思います。
内藤先生、植田先生、小川先生、中田先生、貴重な機会を頂きまして、本当に有難うござました。